古き良き日本を忍ぶという側面もあり、職人の生き方について語られたという側面もあり。。(側面という言葉の使い方が難しいので、相応しい言い方ではないかもしれません。)
池波の他の小説と共通している部分は、
人間は死に向かって生きている
ということが根底にあるところでしょうか?
死ぬ向かっていると書くと、なにやら重い感じですが、実際に池波正太郎の文章を読むと、死を意識して気が軽くなるのが不思議です。唯一確実なことはいつか死ぬということで、それを意識すると、食事をすることやその他の人間的な活動は、一切が矛盾しているかのように見える。しかし、その矛盾が人間である。。。なんつって。
僕は便りにする宗教などを持ち合わせていないので、池波正太郎のこの考えは自分が抱える矛盾や罪と向き合う時に、大きな支えとなります。
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